仮想通貨ってよく聞くけど、どういうものなの?
今回は、そんなハートちゃんのために仮想通貨についてわかりやすく説明しよう。
仮想通貨って何?
仮想通貨は、主にブロックチェーンの仕組みを使って作られたデジタル通貨です。
電子マネーは企業が独自に管理していますが、仮想通貨はみんなで管理していて、データの改ざんができません。
みんなって誰?
「みんな」とは、仮想通貨を管理するためにプログラムをダウンロードして動かしているコンピューター(ノード)のことです。
仮想通貨と暗号資産って何が違うの?
もともとは『仮想通貨』と呼ばれていましたが、日本では、2020年5月から国際的な動向をふまえて、法令上の呼称を『暗号資産』に変更しました。
暗号通貨と仮想通貨は呼び方の違いであって、同じ通貨を指す言葉なのです。
ブロックチェーンを使うと、株みたいなものを作れたり、不動産を管理したり、証券を管理したりすることができます。通貨だけではなく、証券・株みたいなものも含まれるので『通貨』というよりは『資産』という言葉のほうがいいのでしょうね。
仮想通貨とビットコインは何が違うの?
ブロックチェーンの上で動いているバーチャルな通貨を仮想通貨といい、仮想通貨の中の一つがビットコインです。
ちなみに、ビットコインを除くすべての仮想通貨のことをアルトコインと言います。
仮想通貨はなんでたくさんの種類があるの?
仮想通貨は世界中で600種類以上あると言われています。
ビットコインのプログラムは世界に公開されていて、誰でも簡単にコピーができます。
多くの仮想通貨はビットコインのプログラムをコピーして作られているので、誰でも作ることができるのです。
ビットコインって何?
ビットコインは世界初のブロックチェーン技術を使った仮想通貨です。
ビットコインには発行上限があり、2,100万BTCしか作られないことになっています。現在、発行予定数の9割の1,890万BTCが発行済で、2140年で発行が完了します。発行上限があるので、価値が下がりづらいと考えられています。
2008年 ネット上に「サトシナカモト」と名乗る人物が分散管理型の暗号資産についての論文を発表
2009年 初めてのビットコインが誕生
2010年 ビットコインでピザを購入(ピザ2枚=10,000BTC)
2010年 暗号資産取引所のマウントゴックスが経営開始
2014年 マウントゴックスがハッキングされ経営破綻に陥る
2017年 ビットコインから分かれてビットコインキャッシュが誕生
2018年 暗号資産取引所のコインチェックで580億円相当がハッキング
2021年 PayPalがビットコインをはじめとした仮想通貨決済に対応
2021年 イーロンマスク率いるテスラが15億ドルのビットコインを購入
2021年 暗号資産取引所のCoinbaseが上場
ビットコインってどうしてできたの?
円やドルなどの法定通貨の取引や決済は、銀行などの第三者を仲介させることによって成立しています。この金融機関が信用できる間は既存の金融システムが不便に感じることはないですが、この信用の仕組みに歪みが生じると、既存の仕組みが停滞し、機能しなくなってしまいます。その影響で歴史ある金融機関も経営難に陥るだけでなく、中には破綻することもあります。
ビットコインは、現代の法定通貨の取引システムの抱える課題を解決するために誕生しました。
ビットコインはどうやって生み出されているの?
ビットコインの発行は「採掘(マイニング)」と呼ばれる作業によって行われています。
- 約10分ほどの取引データをブロックに格納する
- 新しいブロックには1つ前のブロック情報が繋がっている
- 取引情報を元に承認作業(→マイニング)
- その後、ブロックが生成される
- マイニングの報酬としてビットコインが支払われる
ビットコインはどこで買えるの?
仮想通貨取引所で買うことができます。
Coincheck、Bitbank、Bitflyer、DMMコイン、GMOコインなどがあります。
ビットコインはどうやって管理すればいいの?
ビットコインは、仮想通貨取引所でアカウントを開設して購入します。
ビットコインは、ウォレットに入れて管理します。
ウォレットには、取引所のウォレットやハードウェアウォレットなどがあります。
ビットコインって何が危ないの?
ビットコイン自体はハッキングにとても強いのですが、別の要因でリスクがあります。
- 仮想通貨取引所リスク:仮想通貨取引所のシステムに穴があると、そこから侵入されて仮想通貨を盗まれる可能性
- ウォレットリスク:ウォレットの秘密鍵(パスワード的なもの)をなくすと誰も復活させてくれず、資産を失います。
- 価格変動リスク:明日には価格が半分なんてこともあるので、購入には十分注意が必要です。
ブロックチェーンって何?
ブロックチェーンとは、取引するデータを「ブロック」という1単位で記録し、その「ブロック」を「チェーン」のように繋いで保管する仕組みのことです。
ブロックチェーンは、P2P(Peer to Peer:ピア・トゥー・ピア)ネットワークで分散管理されています。ピアとは、ネットワークに参加するコンピューターのことです。
中央でデータを管理するのではなく、各コンピューターが同じ情報を持ってお互いに管理する仕組みになっています。
ブロックチェーン化された取引記録は、複数のシステムがそれぞれ情報を保有し、常に同期が取られる「分散型台帳」という仕組みで管理されているため、一部のシステムが停止・故障しても、システム全体の運行・稼働に与える影響を抑制することができます。
ブロックチェーンは改ざんできないって本当?
P2Pネットワークによる分散管理により、各コンピュータが情報を所持・管理することができるため、データ改ざんの抑止となっています。
しかし、『51%攻撃』を受けてしまうと、改ざんされる可能性があります。
51%攻撃とは、悪意ある集団や個人がブロックチェーン上での取引承認権を独占して、不正な取引の承認などを行う行為のことです。
51%攻撃を行うには、高性能なコンピューターがたくさん必要ですので、莫大なコストがかかります。また、51%攻撃が行われると、その仮想通貨の価値は暴落します。すると、マイニング報酬を独占できる状態にあるのに、その報酬が無価値なものになってしまうわけです。
51%攻撃を行うことにメリットがほとんどないので起こりにくいと考えられています。
最後に
「仮想通貨」について解説しました。
ブロックチェーン技術は仮想通貨以外にも使用されており、今後我々の生活になくてはならないものになる可能性は高いでしょう。
しかし、仮想通貨に関する詐欺などの事例も数多く報告されていますので、しっかりと勉強し、十分注意したうえで取り扱うようにしましょう。